節税保険は節税にあらず!
法人の節税対策として節税保険にご加入されている経営者様は多いのではないでしょうか?保険料が損金計上され、退職金や大きな損金計上の年度に解約をして益金を損金とで相殺するという生命保険です。しかし、この節税保険は節税効果がないという理由で国税庁が販売を停止する通達を2019年2月に発信致しました。生命保険による節税は単なる法人税の繰り延べにしかならず、課税総額は生命保険に加入しても、しなくても一緒であるので、節税効果はないという見解です。例えば、赤字になった年度に節税保険を解約して益金計上で赤字を埋める、という理由で加入されている経営者様もいらっしゃると思います。この場合、節税保険に加入していなくても赤字は、欠損繰越金として10年に渡り損金として活用できますし、欠損繰り戻しとして前年度の利益から相殺することも可能です。節税保険の単純返戻率が100%を超えるような貯蓄性の高い節税保険であれば、継続する価値はありますが、100%を下回る節税保険は、1日でも早くご解約をされた方が良いかと思われます。
2021年04月17日 10:48